永井"ホトケ"隆


「Trick Bag Tribe(TBT)」vol.13/2000.3.28


TBT(Trick Bag Tribe) No.13



 1/17.18.19のLive Recording に参加して下さったみなさんに感謝の気持ちを伝えなければ・・と思いつつ雑事に追われ、3月に入ってしまいました。「どうもありがとう!」改めてメンバー一同の感謝の気持ちです。また、激励と期待のメール、手紙を送って下さった地方の方々にも感謝します。「どうして週末にやってくれないんだ。月、火、水なんて行けない」という抗議もいくつか貰いましたが、今回のレコーディングが正式に決まったのが去年の11月末で、メンバーとエンジニア、また会場のJirokichiも3日間空いているとなると、1月のあの3日間しかなかったのです。しかし、音楽は、いや生演奏は「水もの」だ。この3日間も普段絶対間違えないようなところを間違えたり、決めごとを忘れたり・・・cold sweat(冷汗)なライヴでしたが、ふてぶてしいtbは3日間楽しみました。このバンドを始めて以来、初めてスタジオを借りて練習した!(2日間だが・・)が、ライヴ・レコーディングだ!という盛り上がったムードも、緊迫感もなく、あやふやな決めごとを2.3はっきりさせ、「Outlaw Blues」の最初を拡声器で歌うことになっただけだった。歌う当の本人、ホトケはこれで歌手生命は終わったな・・・と大袈裟に言ってみせ、恥ずかしいなぁとシャイな様相だったが、本番になって拡声器を握った途端すっかりパンキッシュなってかってのヴァイオレンス・モードがぶり返し、一番から歌詞を間違えていた。それにしても毎回毎回でたとこ勝負の演奏をよくやっているもんだ。インプロヴィゼーション(即興演奏)とハプニングを重視してできる限り自由な気持ちでプレイすることを大切にしているtbだが、言い方を変えれば「出たとこ勝負」「行き当たりばったり」。メンバーの「マニュアルのない人生」のようにステージにもマニュアルはなく、「マニュアルはステージで自分たちが作るものだ」とホトケはうそぶいていますが、ただ計画性がないだけではないのか?という声もある。ソロの最中に2コーラスほどで終わるソロを自分で自分を盛り上げるフレーズを弾いて、「やめられない。止まらない。カッパエビせん」状態になり結局4コーラス弾いたカオス・モリ。そして、大西熊に至っては「ああ、こんな風にやってたんだ・・」とボクが言うと、「ああ、この日はね。こんな感じだったなぁ。次の日はまた違うけど・・」と・・・・おいおいおい・・。その大西熊がコーラスをやらなかったために、ひとりかん高い声がばっちり録音されたエイリアン・ツルはサウス・ブロンクスのラッパ−にも変身しました。そんな中コジ犬は相変わらずあっちこっちへ走り回って意味不明の音を出してイタズラしてました。誰かがちょっと何かアクセントやフィルをするとすぐに誰かが反応し、そこへオレもオレもとみんなが寄っていく演奏模様はまるでエサの小魚に集るピラニアのようです。それにしてもtbのメンバーより客席の方が緊張しているようで、まるで出来の悪い子供の学芸会を見る親のような気持ちだったのではないでしょうか?何しろ「行くところまで行く」バンドで、またそれがどこへ行くのかわからないバンドで、いつ帰ってくるかも分らない放蕩息子たちですから心配も無理のないことかも知れません。出来の悪い子供たちはそんな親の気持ちも知らず、楽屋に差し入れてもらった寿司、菓子など食い、差し入れてもらった酒、ドリンク剤を飲み、カオス・モリのギャグに笑い、犬だと思って買ってきたシャツの絵柄がヒョウだったことが分ったコジに笑ってました。まあ、出来の悪い子ほど可愛いと言いますから、これからも御贔屓に。最終日、演奏終了後楽屋に戻った時、カオス・モリはにやにや笑いながら言いましたー「自由っていいなぁ」。思わず、みんなで笑ってしまいましたが、それは新鮮な言葉でした。自由になるための音楽をやっていながら、いつの間にか束縛が多くなり、パワーを取られたり、予定調和の同じようなステージを繰り返すミュージシャンが多い昨今、tbは常にフリ−な気持ちでプレイし、奇想天外なハプニングを目指し軌道から外れることを恐れず自由でいたいと思います。コジ犬はアルバム・タイトルを「自由っていいなぁ」にしようと言ってましたが・・・・。そして、聴いているみんなにもその自由を感じてもらい、日頃の拘束を解いてもらいたいと願ってます。「自由っていいなぁ・・・」その気持ちが今度のアルバムには込められていることをtbtのみなさんだけでも覚えていてください。

 先に言いましたように間違いはありますが、「自分のやったことだから・・」とメンバーの潔さ、というかめんどくさいからか・・・はほとんどNo Over Dub (後から音を入れたりすることはしないということ)です。3日間で録った曲数が延べ約50曲。「あれも入れたい、これもいれたい・・・」「2枚組にするか・」と様々なアイデアが出ましたが・・・はい、お待ちかねアルバムに関する決定情報です。


<tRICK bAG 1st.Album Imformation>

Album Title : "Last Exit"
Release Date: 2000/4/25
ZAIN Records
Album Information:Ading(tel-03-3403-7971)


TRICK BAGのスペルですが、これに決定→tRICK bAG。頭が小文字というちょっとネジレてて、変で面白いでしょ?これの発案はカオス・モリです。書いてみると書きにくい、書きにくい・・もう。タイトル"Last Exit"は「最後の出口」という意味。「もう出口はないよ」「最終脱出口」最終日には Super Harp!Brother 八木、 Rockin' Brother .鮎川誠&Rollin' Sister Sheena、Sister Hard Drivin' Blues金子マリ が駆けつけてくれ、最後に録音してることも忘れセッションしてしまいました。Mari,Yagi,Mr.&Mrs.Rokkets,We thanks you all. Brothers&Sisters.

このライヴ・アルバムが出来ましたら名刺がわりにして全国各地ツアーしたいと思います。一度、一晩で地球を3周したい方、聴いてみたいと御希望の方々御連絡ください。

♪tRICK bAG今後のスケジュール♪

4/25(火)tRICK bAG 1st.album"Last Exsit"live!発売!!!!
4/28 (金)jirokichi (1st album "Last Exsit" release party"What a freedom!ya'll" )
4/30 (日) 日比谷野外音楽堂(ブルーズに乾杯)コンサートに出演/Kyon&Black Bottom,三宅伸次、Jirokichi All Stars他

レコーディングの初日、メンバーがステージに出たときのみなさんの拍手に熱く、深い想いを感じました。行けるところまで、走れるところまで、tbは行きますから、いっしょにGet on tb's 21st.century blues train. Love,Peace,Justice & Freedom. tbt



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